ゴミ
 
TOP 検索エンジン  
LINK 投稿動画
   
   

 
「東京エコリサイクル株式会社」取材レポート
―2001年9月13日(木)東京都江東区若洲・東京エコにて―


 
 
 
 
リサイクル法、正式には「再生資源の利用に関する法律」が、ゴミの減量化と資源を再利用するため、1991年に施行されました。それに伴い、家電業界は自社の家電製品を、再生利用がしやすいような構造・材質に工夫していく方向性の中、1999年12月、日立製作所、有明興業、三菱電機、シャープ、三洋電機、ソニー、富士通ゼネラルの各社が出資をし、使用済み家電製品の引取りをして、再資源化する「東京エコリサイクル株式会社」を設立しました。 2ヶ月ほど前から取材申し込みをしていたのですが、ようやく許可をいただいたので、9月13日、若洲にある東京エコリサイクル株式会社へ伺いました。東京湾と荒川の間にはさまれた若洲海浜公園に隣接して、工場があります。対応してくださった管理部の山本部長と桑原業務課長にお会いして、この日は6件の取材が入っていると伺い、あまりの取材申し込みの多さに、少々驚きました。
東京エコリサイクル全景
それだけ「ゴミのリサイクル」ということに対しての問題意識が高まっているのでしょうか。
お二方のお話では、取材に対応する専門部署があるわけではないので、事前に取材日を決め、その1日でたくさんの取材をこなすようにしているそうです。私たちは取材をしたいと思っているだけでも、会社側の立場にたてば、大変な時間と労力を使われているので、作業の邪魔にならないよう取材をしていたつもりなのですが、むしろ現場の方たちのほうが気遣いをくださり、素人でも作業内容が分るような説明や、写真を撮らせていただいて、大変楽しい取材になりました。
工場内は、廃品を処理する機械類よりも、手分解する作業の方々が目立ち、家電製品にも、作業員の方々にも「ご苦労様です。」と言いたくなるような、機械的な感じのしない雰囲気でした
東京エコリサイクル桑原氏



工場では、東京23区から4品目(冷蔵庫・洗濯機・エアコン・テレビ)の使用済み家電製品を引取り、手分解、破砕、選別処理を行い、部品、素材として回収し再資源化しています。適正処理という観点から、家電リサイクル法で義務づけられた冷媒フロンの回収に加え、冷蔵庫の断熱材フロンについても自主的に回収を行っています。  1日4品目で1400〜1500台、年間30万台を60名位の人が前処理をしていますが、現在のリサイクル率は60〜70%と、伸びてきています。


◆ 作業手順 ◆

 
  
(1)家電リサイクル券が1枚づつ貼ってあることを確認する。
(2)使用済み家電製品の重量を1台づつ量る。
(3)計量が終わったものをベルトコンベアに載せる。
(4)前処理をすることにより、純度の高い同種の部品、素材を回収することができるので、
   再資源化を容易にするため、ここからは各家電で作業内容が分かれる。
(5)前処理の終わった家電はベルトコンベアで破砕機に運ばれる。
   破砕物は磁力、過電流、風力などを利用した設備により、素材毎に選別される。
  ・テレビの外側の箱はプラスチック、木専用の破砕機にかけられる。
  ・それ以外の金属類は共通破砕機にかけられる。
 

  冷蔵庫
 ・コンプレッサーを外す。
 ・フロンを回収する。
冷蔵庫の解体作業

洗濯機
モーターを外す。
コンデンサーを外す。 (中には金属の板がフィルム状に巻 いたものが入っており、電気を溜めて、プラスとマイナスをつけたり消したりすることで機械を動かす役割をしている
ステンレス槽の縁に穴をあけ、入っている塩水を抜く。 (塩 水はオモリの役をしているが、凍らないので真水の代わりに使われ、1.5〜2リットル入っている。ドラム式の場合は、コンクリートが入っており、大変重い。)
ステンレス槽を外す。
洗濯機の解体
   
  エアコン
 ・コンプレッサーを外す。
 ・熱交換機を外す。
 ・コンデンサーを外す。
 ・フロンを回収する。
エアコンの解体解体作業中
 
テレビの解体・基板を外す。    
 
テレビ ・ブラウン管を外す、再利用されるブラウン管 。
 
粉砕機内の監視テレビ
解体作業中




金属破砕物
磁力選別,渦電流選別により、アルミニウム、銅、鉄に分けられる。
家電の50%は鉄でできており、一番重いが、1kg¥1〜2位で引き取られる。
一番軽いのはアルミニウムで1kg¥100位である。エアコンの冷却部(板が幾重にも等間隔で並んでいる部分)は純度100%に近いアルミニウムでできている。
最終処理後の鉄
   

◆樹脂破砕物◆
・テレビ外側のプラスチックカバーはプラスチックのみで作られているので、他のものに再利用される。
◆ガラス破砕物◆
・テレビのブラウン管は、溶かして再度ブラウン管になる。
◆ 破砕・断熱材フロン回収◆
・冷蔵庫断熱材の発砲ウレタンは、風力選別機を用いて回収し、微粉砕した後、圧縮ウレタンにする。
  (冷蔵庫1台で厚さ5センチ、直径40センチ位の丸い圧縮ウレタンが2枚できる。)
・ウレタンを微粉砕する際に、フロンガスを脱気させ、冷却・凝縮・液化回収する。
  (フロンは活性炭吸着塔で処理をしている)

この工場で回収される家電の中で一番多いのは「冷蔵庫」だそうですが、前処理待ちの中には「2001年5月製造」と刻印されているものがありました。またテレビも最近発売されたフラット画面のものもあり、ほとんどがまだ写る状態だそうです。
最後に桑原業務課長が「最近はものを大事に使いませんね。特にテレビは新しいものが非常に多く、なぜゴミに出したのだろうと思います。また、ゴミの出し方にも問題があり、冷蔵庫や洗濯機の中に他のゴミが目一杯詰まっていることがあります。ゴミの出し方にモラルがなさすぎます。」とお話くださいました。
昔と違って、家電製品の値段も安くなり、新商品が発売されるサイクルも非常に早くなっています。しかし、製造会社がこのようなリサイクル会社を作らなければならないような時代になってきている事も事実です。特に家電リサイクル法ができてからは、行政側が手離れしたために民間に手を貸してくれなくなってきているのが現状です。私たち買う側だけでなく、作る側にとっても大変な時代になってきています。資源は無限ではありません。また、ゴミという観点から見れば、廃棄する問題で環境破壊に繋がりかねません。まだ使えるものはなるべく捨てないように、一人一人が気をつけたいものです。



 ◆見学はできませんが、一般の方でも直接4品目の家電品の引き取りをしてくれますので、詳しくは下記へお問い合わせください。

東京エコリサイクル株式会社
〒136-0083 東京都江東区若洲38番  TEL:03−3522−6690
URL
 http://www.tokyo-eco.co.jp/

 
 
 
 
   
Copyright (C) 2003 kankyotv.net
All Rights Reserved.